IFA2017にてSONYより発表された左右独立駆動・完全ワイヤレスなイヤホン「WF-1000X」。
国内発売日である10月5日に手に入れることが出来たので、開封レビューをしておきたいと思います。
SONY「WF-1000X」開封レビュー
こちらがWF-1000Xのパッケージ。どことなくMDR-1000Xと似たパッケージングになっていますね。WF-1000XはLDACやハイレゾには対応していないのでそれらに関する記述はありません。そういった意味ではパッケージはすっきりとしているかも。
背面はこんな感じ。やはり完全ワイヤレス、左右独立駆動がメインのWF-1000Xは機能を制限しているので、特徴がすっきりしていてわかりやすいですね。
今回、カラーはブラックを選んでみました。シャンパンゴールドはより女性らしい色合いだったので、ブラックのほうが汎用性があると判断。
外箱から出すと、スケルトンな蓋に入ったWF-1000X登場。
3万円近くする商品だけあって、梱包材は結構しっかりしたものになっています。
同梱品は、WF-1000X本体、充電兼用ケース、イヤピースなどのスペア、microUSB充電ケーブル、説明書です。
イヤホンを収納するケースはメタリック調の仕上げられたケースになります。
質感も結構いいです。ただ予想通り、結構でかいですね。形状はAirPodsなどに比べて横長。AirPods3個分くらいの体積はあるんじゃないかなと思います。
充電はmicroUSBです。ここはUSB-Cに統一してほしかったッ!
底面にNFCが搭載されていますので、AndroidなどのNFC搭載スマホではワンタッチペアリングが可能。
ケースの中身はこちら。ぱかっと開けるとL,Rそれぞれのイヤホンを収納するくぼみがあります。上からカチッというまで軽く押すと、ケースに格納でき、同時に充電が開始される仕組み。AirPodsのように磁石で格納されるわけではないので、移動しながら気軽に出し入れ、というのは難しいかも。
蓋を前回すると180°近くまで開きます。がこの状態では重心が後ろに行ってしまうのでテーブルでは自立はしません。
続いてWF-1000Xイヤホン自体をチェックしていきます。
ブラックといってもやや光沢のある仕上げがされているの高級感があります。外側にはノイズキャンセリング用の外部マイクが配置されています。先端部分にはクリアなプラスチック素材。
裏はこんな感じです。充電用の接点が見えると思いますが、固定式なのでグラグラすることはありません。
WF-1000Xは左が親機、右が子機となるよう役割分担されています。よって左側のイヤホン側面には電源ボタンが搭載。このボタンは電源のオンオフはもちろん、アンビエントモード、ノイズキャンセリングモード、ノイズキャンセリングオフの切り替えもできます。
クリック感はそこらへんの3000円くらいのランニング用イヤホンとは異なり、軽め。また装着した状態でのクリック音もかなり抑えられているので、「カチッ」と頭に響く振動がなくて良いです。
右上にあるのが右側のイヤホンです。基本、収納ケースから取り外されたら自動で左側のイヤホンとペアリングされるのでオンオフという概念はあまりないですが、一応それを担うボタンはあります。右側イヤホンのボタンはその機能プラス音楽の再生、停止、スキップが可能となっています。
左と右、それぞれのイヤホンで行えることが異なるのはAirPodsと大きな相違点かも。
また、左下のイヤホンはイヤチップを外したところです。別売りのイヤチップを装着することもできるので、好みのものがあったら別途それをWF-1000Xにつけて使いましょう。
充電ケースにすっぽりと入ります。イヤホンを正しく装着できると、クリア素材の部分が赤く光ります。充電も出来ているというシグナル表示の役割も果たしていますね。
イヤチップ部分も結構大きなスペースが開いているので、少し特殊な形状のイヤチップも使えるかも?
WF-1000Xの装着感
実際にWF-1000Xを装着して使用してみました。
実は発売前にも一度ソニーストアで実機を装着したことがあり、その時にも思ったのですが、「結構横に大きい」です。
横から見ると、全然大きく見えないのですが
しかし横から見ると、顔の側面から結構飛び出ていることがわかります。
形状も先頭に先端が飛び出ているので、人混みを歩くときは人に当たらないように気を付けたほうがいいかも。ちょっとしたことでイヤホンの先端が引っかかって、はずれそうです。
また重量も6.8gなのですが、最初は少し重量感はありました。表現しにくいのですが、イヤホンを軽く外側に持っていかれそうな感じの重量感です。慣れれば、特に音楽を聴いているときは全く気にならないのですが、歩くと結構気になるかも。ま、最初は違和感があると思います。
ただ左右独立駆動なのでケーブルレスが非常にいいです。
私的なことですが、これからの季節マスクを装着する機会があると思いますが、ケーブルなんか気にする必要がありません。
またコードノイズも皆無なので、「音だけに集中」することができます。
これは完全ワイヤレス、左右独立駆動のWF-1000Xでしか味わえないポイントですね。
音質、遅延問題はどう?
WF-1000XはSONYが推進しているハイレゾ級の音楽伝送規格LDACには非対応です。またaptXにも対応しておらずAAC、SBCのみとなります。
音質について、どうこう言えるほどの耳を持っていないのですが、「音質が悪い」と思うことはあまりない感じです。逆に「音質がいい!」と思うこともないかな、といったところ。
まだ使い始めなので、少し経ったら音も変わるかも。ここら辺は経過観察します。
少し気になっている点としては、無音状態、すなわちデジタルノイズキャンセリングだけONにしている状態だと、「プツ・・・プツ・・・」と定期的にノイズキャンセリング補正音が聞こえる点です。音楽を再生すると音楽のみしか聞こえなくなるので、気になりませんが、無音状態だと結構気になるかもしれません。(まぁ無音にするのなら電源切ったほうがいいのかもしれませんけどね・・・)
また少し問題となっている遅延問題についてですが、音楽再生時は全く持って気づかないレベルです。
遅延に気づく場面としてはYouTubeなどの動画鑑賞時になると思います。これも使用した限り回避方法が2つほどあるのでご紹介しておきます。
- 一つ目は、YouTubeなどの動画再生アプリを一旦終了→再起動する方法
- 二つ目は、Headphones Connectアプリで接続方法(AAC⇔SBC)を切り替える方法
この二つです。
遅延問題はどちらかの対処を行えば、問題解決するかと思います。個人的には、一々アプリを再起動するのは少し億劫なので、接続方法切り替えで対処しています。
デジタルノイズキャンセイリング、アンビエントサウンドモードの使用感
今回発表されたWH-1000X、WI-1000X、WF-1000Xは専用アプリである「Headphones Connect」を使用可能になりました。
このアプリの特徴として、スマホ側からデジタルノイズキャンセリングのオンオフなどが可能になり、さらに動作に合わせたデジタルノイズキャンセリングの設定も可能になっています。
デジタルノイズキャンセリング単体の性能としては、MDR-1000Xに比べると、そこまでのノイズキャンセリング性能はありません。
これはWF-1000Xがカナル型のため、元々の遮音性能に優れている形状であるが故、実感しにくくなっているのかもしれません。
それでもデジタルノイズキャンセリングがあるのとないのでは大違いで、電車内でもしっかりとノイズ除去してくれるので、完全ワイヤレスでデジタルノイズキャンセリングは重宝すると思います。
程度としてはXperiaのデジタルノイズキャンセリング機能と同程度、といったところかと思います。デジタルノイズキャンセリング対応のXperiaと対応イヤホンを持っている人は想像しやすいかも。
またHeadphones Connectアプリも結構優秀で、「止まっている」「走っている」「電車に乗っている」など正しく認識してくれて、それぞれ設定したノイズキャンセリング設定を実行してくれます。
アプリで「アダプティブサウンドコントロールをオン」にすると先述した機能が試せます。
検出中。
検出完了すると、上のようにどういった状態か表示してくれます。
外音コントロールの状態はそのすぐ下に表示されています。動作によってデジタルノイズキャンセリング、ノーマルなどの設定が可能。
歩いている場合も正しく認識。精度はなかなか良い。
MDR-1000Xでは非対応となっている同機能ですが、非常にいい性能アップポイントと思いました。(MDR-1000Xの後継機種WH-1000Xは対応しています)
まとめ:初物なので不満点はあるが、ワイヤレス×デジタルノイズキャンセリングはすばらしい
期待値が非常に高かったWF-1000Xですが、想像よりも気になる点が多かった印象。
ただ完全ワイヤレスかつ左右独立駆動のSONYデジタルノイズキャンセリングイヤホンはこれ以外ないので、しばらく重宝することになると思います。
次期モデルで細々した不満点が改善されたモデルがリリースされればいいな。
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